大道芸のやり始めってのは、できることが少ないから、例えば1.2.3ができるようになったら、1.2.3でショーを構成するしかない。
まぁ、それは良いんだ。仕方ない。
で、そのあと、いっぱい練習して、いっぱい勉強して、1~7までできるようになると、それを並べて30分のショーを構成した場合に、とっても息が詰まる。
自分のやりたいことや、やれることをただ並べるのは辞めてもらいたい。
得意か不得意か、好きか嫌いかではなく、觀ている人が楽しめる構成を考えて
演る演目と、演らない演目を分けて構成を再構築する。
1~7まで身につけたとするならば、
1.2.5.6は演る。
3.4.7は演らない。
みたいに。
で、ここからがプロの話ですけども。
ここまで選んできた1を場合によっては簡単に捨てるし、捨てたものも復活する。
<例>
3が練習して進化して3’になった場合、以前は構成に入れなかったけど、入れることにする。
3’を入れた事で、1は必要なくなった。
同様に6が6’’に進化したので、4が必要になる。
6’’では構成上終われないので、7を復活させてショーを終える形にする。
1.2.5.6だったショーが
2.3’.4.6’’.7に変わる。
これで以前よりも観やすく親しみやすいショーになることが往々にしてある。
だから、自分の使えるツールや技、ネタをたくさん増やして、持ちネタとしてキープをして、練習や勉強、刺激を受けたり、考えたり、悩んだりして、自分にとって最高なショー構成ができるように努力しよう。
今自分にできないことや、自分が興味をもっていないこともチャレンジして習得すると何かが変わる。何かが変わると、それによって他も変化していき、ショーのレベルアップに繋がる。
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10ができるようになることや、それを全て披露することが芸ではない。
1を簡単に捨てたり、4を入れたりする決断と、3が3’に、6が6’’に進化する事によりショーの変化がより良いショーをつくる。
演るのは自分。
観るのは相手。
自分を高めて、相手の前に立ち、
相手が求めている事を知識、経験、技術、構成、技能で応えてあげることがエンターテイナーとしての仕事ですよ。