これは僕の中での言い方の問題ですが
「楽しませる」のではなく、「楽しんでもらう」という言い方を常に心がけています。
言葉の意味としては
「楽しませる」というのは自分に自信があって、それを観客に伝えた時に楽しい気分にさせるということだと思うのですが
「楽しんでもらう」というのは、観客が楽しい気分になることが自分は嬉しいということです。
ショーの中のキャラクターとして、下手に出たり、偉そうになったり、様々な表現を駆使しているのですが、本心の部分では「楽しんでもらう」が大事です。
もう少し言い方を替えてみましょう。
「楽しませる」=「絶対楽しい」「絶対楽しいと言わせる自信がある」「俺が楽しいと思っている事を100%伝えればいいんだ!」
「楽しんでもらう」=「相手の立場に立って、楽しいと感じることを提供する」「楽しかったと言われたいが、評価の基準は自分ではなく相手」「自分がやりたいことではなく、相手が楽しいと思えることで、自分にできることの100%をやる」
といった感じでしょうか。
言葉の専門家ではないので、間違えているかもしれませんが、言わんとしているニュアンスは伝わると思います。
ミュージシャンの「売れる曲」と「演りたい曲」に似ていますね。「売れる演りたい曲」をやれば良いんですけど。
エンターテイメントの場合、今まで費やした歳月や原材料費、労働時間に対する対価などが結果とまったく釣り合いません。長い年月をかけてものにした技術よりもAmazonで購入したパーティーグッズの方がお金を稼いでくれる事もありますし、最近練習してできるようになった技が高評価で、長い間かけて練習しているものを人前でやったら全然受けなかったり・・・。
でもね、安心してください。
やりたいことをやれば良いんですよ。
自分の信念、希望、未来予想図。そういったものに基づいてやるからこそ輝くんだと思います。
その上で、慢心せずに常に謙虚に、観客ひとりひとりに気を配ってパフォーマンスを「楽しんでもらう!」ができれば、一人前のエンターテイナーです。